今日は針のお話を
来週、ご紹介するハミルトンには
ブルースチールの針が付いております。
アンティークで見かける事があるかと思いますが、
なかなか良い状態で残っている事は少なかったりします。
鉄を高温で焼く事で酸化被膜を作り、錆びにくくする意味もありますが
それ以上に審美性があると思います。
ランゲ&ゾーネではコーンフラワーブルーとも呼ぶそうです。
コーンフラワーと聞くとンモロコシのお花かな?と思うのですが、
矢車菊↓の花の色らしいです。
鉄の表面を焼く事でとても美しい深い青色を作ります。
熱の温度により青色は違うため、綺麗な青にするのは職人の腕なのです。
反射により青の濃淡をかえるのも美しいですよ。
時計の針はフライパンの上で表面を焼きます。
フライパンと言ってもテフロン加工の家庭用ではありませんよ!
真鍮で出来た専門のフライパンです。
こちら↓
鉄の中まで焼かず、炭素を程よく残す程度が強い針をつくるとの事。
どこまでも職人技なのです。
針焼きまでする時計店さんは現在は少ないのではないでしょうか・・・
勿論、当店では修復可能です!
小さいながらも専門店ですので鼻、タカダカー
傷や変色で色が落ちてしまった針を、
綺麗に削って・・・
この通りパチパチー
手間もかかるので今では高級時計にしか
ブルースチールの針は付いていないと思いますよ。
手間なので、似せて塗ってある針も多いと思います
こちらは今回のハミルトンのアップです。
受ける光により青の濃淡を変える美しい針ですので、
きっと腕を動かしたくなると思いますよ
アンティークならではの、手間と時間をかけた
とっても綺麗な針ですよ